夜は短し歩けよ乙女


夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女

今回の直木賞の候補作で、本屋大賞2位の作品。

5月ごろ本屋でちら読みしたときからずっと気になっていて、やっと読むことができた。

京都を舞台に、男子学生(偏屈でちょっと変)が意中の後輩の女子学生の乙女(天然キャラ)に、ややストーカーチックに偶然をよそおって近づこうとするのだが、天然キャラの乙女だけに、まったく気づいてもらえない。
男子学生の涙ぐましい努力の末、最後には二人の仲はちょっと進展するといった恋愛物語。

なのだが、夜の京都とか古本市とか学園祭などのエピソードや脇役たちがとても面白い。
古本市の神様(人間の男の子らしい)が出てきたりと、ファンタジー
さらに、「パンツ総番長」なんて、なかなか思いつかないキャラも出てきて、マンガみたいだった。
文体もどこか古風で、それがまた京都に合っていると思った。